<知っ得! PC活用術>デジタルサイネージをもっと手軽に、もっと便利に / 条件設定での自動起動と自動終了設定術

ハイテクな機材は一切不要、基本機能でここまで便利に

今や街中で視界に入らないことはないと言ってもいいほど普及が進んだデジタルサイネージ
ファストフード店ではイチオシメニューや定番メニューなどの表示を豊富なアニメーションとともに切り替えられ目につきやすいため、手元のメニュー表よりデジタルサイネージのメニューから選んでいる人も多いのではないでしょうか。

デジタルサイネージの一般的な活用方法としては、ポスターやチラシをはじめとした紙媒体の掲示物の代わりにいつでも表示が変えられる表示(広告)媒体として使われる用途が圧倒的です。

アニメーションを多用したリッチコンテンツから、静止表示のメニューまで様々ですが、いずれも人に見てもらう、人の注意をひく、という目的のもとに設置されています。

この記事を読んでいる方であればパソコンの起動や終了方法は熟知されているでしょう。
一方でサイネージデバイス決まった時間での起動や終了は面倒であったり、そもそもデバイスが奥まった場所に設置されている環境も多いでしょう。

近年、サイネージデバイスはパソコンがそのまま流用されていることも珍しくなく、今回は、パソコンをデジタルサイネージデバイスとして利用した場合、タイマーまたは通電感知をフラグとしたパソコンの起動、タイマーを利用したパソコンの終了の設定について解説します。

簡単にシステムの起動を自動化する手段は2つ

システムの起動の自動化には2つのアプローチがあります。
1つ目はタイマー設定、BIOS上で指定した日時にシステムの起動を試みるもの、もう1つは電源供給を確認した際に起動するシステムです。

それぞれ解説していきましょう。

1つ目のタイマー設定はBIOS上で設定を行うものです。
BIOS上での設定項目は“POWER” -> “Wake Up on Alarm”。この項目を”Enabled”に設定することでタイマーを利用した起動を行えるようになります。

”Enabled”に設定することで表示できる機能は以下の通り、
“Wake up day”
“Wake up hour”
“Wake up minute”
“Wake up second”

それぞれ指定した日 / 時 / 分 / 秒で起動を試みる機能となり、組み合わせて使います。

“Wake up day” 0
“Wake up hour” 6
“Wake up minute” 0
“Wake up second” 0

こちらの設定では毎日朝6時に起動をするという設定になりました。


ただし”Wake up Day”の項目における”0″という値はワイルドカードとして機能しますが、それ以降の値は実際の数字として認識されます。
そのため、以下のようなシャットダウンされている状況下であれば、毎分30秒の際に起動を試みるというような使い方はなく、毎日0時0分30秒に起動するという設定になります。

“Wake up day” 0
“Wake up hour” 0
“Wake up minute” 0
“Wake up second” 30

店舗のサイネージによってはスタッフの方が出社された際、ブレーカーまたはそれに類するスイッチを入れるという運用もあるかと思います。
その場合は”POWER” -> “AC Power Loss”の機能を活用すると効率がより上昇します。

この機能はACアダプタへの通電を感知すると自動的に起動を試みるものです。
わざわざスタッフの方が電源スイッチを押すことなくデバイスが起動するため、作業効率は大きく向上します。

適切なWindowsのシャットダウンを心がけよう

Windowsは昔に比べるとシステムの安定性を中心に、非常に堅牢なシステムとなりました。一方でストレージまたはメモリに対しての読み書きを行なっている最中にブレーカー落としをはじめとした強制的に電力供給を止めることには未だにシステムを破壊される可能性があります。

無理なシャットダウンを行うことで起動に必要な情報が壊れてしまい、ブルースクリーンとなったり、そのほかの問題を引き起こすことがございます

複数台設置されたサイネージシステムのシャットダウンは非常に手間がかかる作業です。
ここではWindows 標準機能を利用したシャットダウンタイマーの利用方法を紹介します。

簡単にシステムの起動を自動化する手段は2つ

“スタート” -> “Windows 管理ツール” -> “タスク スケジューラ“をクリック

“タスク スケジューラ”内のメニュー”操作” -> “基本タスクの作成”をクリック

“名前(A)”にわかりやすい名前をつけ、”次へ”をクリック

いつタスクを開始するかを選択、業務用途であれば”毎日”で対応できますが、毎日シャットダウンするわけではない場合は、”毎週”や”毎月”といった特待のタイミングを指定。

“プログラムの開始”が選ばれていることを確認し、”次へ”をクリック

”プログラム/スクリプト”の欄に”shutdown”と入力、”引数の追加”の欄に”/s /f”を追加し、”次へ”をクリック

ちなみにシャットダウンの引数は”/s”がシャットダウン指示、”/f”が強制的にアプリケーションを終了することを意味します
また”/t 60″とすることでシャットダウンまでの猶予60秒を予告として時間を設けることもできます。

これらの起動用、終了用の設定を使いこなすことでWindowsの運用の幅を簡単に広げることができます。

※2023年12月時点の情報です。BIOSやWindowsのバージョンによっては設定位置や表記内容が異なる場合がございます。

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